整理のため出品します。
以前、海外在住時に入手したものです。不具合ケ所は色々ありましたが何とか使えていました。タンタルコンの不良がどんどん出るようになりました。不良のタンタルコンを交換してもすぐに別のタンタルコンが壊れるという感じです。今回、全タンタルコン約180ケ交換し不具合ケ所の修理や調整を行い整備しました。HF8014Aエキサイターは現在2台所有していますが、外観的に良いもので4CHフル装備品の方を出品いたします。以前、HF8050の受信機も修理しましたがHF80シリーズの受信機、エキサイターはタンタルコンの寿命の影響でメンテナンス無しでオリジナル状態で動作するものは皆無ではないかと思っています。 また部品交換するにも4層、ないし3層基板などが多く使われ基板上の部品交換は結構難儀な作業です。HF8014Aエキサイターをお探しの方、ぜひご検討いただければ幸いです。
1、主な仕様
・AC100V(背面パネルで設定)
・1.6~29.99999MHZ, 10HZステップ
・ISB 4CH (USB2波 LSB2波) CW,AM
・SSBの帯域幅は2.85KHZあり比較的ゆったり聞こえます。
・出力 MAX 200mW (出力メータ 23dbmフルスケール時)
・マイク入力は前面のマイクジャックに通常の600オームダイナミックマイクで動作、 ISBモード は背面の端子にラインレベルで接続
2,出品対象
・HF8014A本体
・マニュアル一冊(取扱説明書(英文)
・回路図,基板実装図、調整詳細は電子データ(PDF、英文)になっていますのでUSBメモリかCDで供給(回路図一部は紙)
(回路図は一部ページ飛びがあります。どのページに飛んでいるかメモ入を同梱しておきます。なお気が付かないページ抜けがあるもしれません)
・AC電源コード
(電現コード、マニュアル、回路図は写真掲載枚数の関係で写っていません)
2,動作確認
・各周波数の設定はサムホイールSWについて特に異常な接触不良等は感じませんでした。安定した操作ができると思います。
・仕様上、電源SWオン後にFAULTランプ点灯、サムホイールSWを動かすとFAULTトランプが消えます。
・1.6~29MHZ上限まで200mW前後のパワーが出ています。
・PLLのロック動作は安定、クリスタルオーブンの関係で20分くらいで周波数はほぼ安定。
・IC780、IC731と同一周波数でほぼゼロインの状態でモニターできました。周波数はほぼあっていると思われます。
・4CH共 SSBでフィルター特性バラツキによる音域のズレ、アンバランスなどは特に感じられませんでした。
・ライン入力部へ2トーン信号を入力。数十mWの出力レベルでIMD 3RDは―60dbはあると思います。 (画面は40DBのアッテネータを介して7MHZで確認。出力値は正規のスペアナで見ていますが、2トーンは狭帯域の分解能が今一つなためSDRPLAY社のSDRで定評のあるスペアナソフトで観察)
・HF80シリーズ他機器とのインターフェース接続による機能は確認しておりません。
3,外観
・写真では分からない傷や打根、曲がり、錆、年相応の汚れなどもそれなりにあります。
・上蓋には何か番号が落書きのように書いてあります。 ネジ類の欠品はないと思います。
・パネル上半分のプラスチックパネルは仕様上スライドではめ込んであるだけですから多少カタカタします。
4,主な修理内容
・シンセサイザー部の安定化電源不良、PLL動作不良、PLL動産不安定、IFボード、オーディオボードの発煙など
他の不良の原因にもなっていますが全タンタルコンを国産ブランドの電解コンデンサ、セラミックコンデンサに交換しました。
(シンセサイザー部の基盤に半田付けされたシールドボックス内のタンタルコンも交換しています)
・モニター用のPHONE切り替えSWが固着
何故かシャフト部がエナメル塗料のようなもので固めてあったので取り外して溶剤で塗料を除去しシャフト部に注油。
・AM出ず
FET不良のため交換
・PILOTキャリアー操作のSWレバーが破損していた
HF8050に使用の小型タイプのレバーSWに交換。
・メーターランプ切れ
特殊な形状のランプ。オリジナルの24V品がなく、同一形状で8V用と思われるランプに交換。このためドロッパー抵抗を追加し接続。
・故障ではないですがマイクアンプ部のICを低ノイズ品に交換
(オリジナルのICは内部雑音が多くノイズフロアーが高いため。極低ノイズICへ交換しノイズが大幅に改善。ライン入力使用時とほぼ同レベルまでノイズフロアーが改善されました)
・上蓋固定のネジ山が潰れ、劣化などのため上蓋のネジのみ全部新品に交換
5、主な部調整と確認
・シンセサイザー部の発振周波数の調整
・MIC部、ライン入力部の各動作レベル、ゲインコントロール部の調整
・各IF部(4CH分)の動作レベルの調整
・パイロットアキャリア、AM、CWの動作レベルの調整
6、留意点
・以上、修理調整していますが当初の仕様、性能を保証するものではありません。いつ何時故障するかもしれない古い機械であることをご理解いただきご入札を検討いただければ幸いです。
・この先は電源部の電解コンデンサも交換したほうが良いかもしれません。当方所有のもう一台のHF8014Aは電源部の大きな電解コンデンサの一つが壊れ交換しています。最近の電解コンデンサは小型になっていますがホームセンターで売られているゴムベルトを巻いてスペーサー代わりにしてオリジナルのブラケットに固定できます。
・本機のライン入力部はバランス接続ですのでそれに対応できるラインアンプ、他オーディオ付加装置などをお使いください。ラインレベルは600オームで100mV~200mvが出力できる能力があればよいかと思います。
マイクはケンウッドの600オームのダイナミックマイクで十分ドライブできます。
・なおマイクゲインやライン入力のゲインや動作レベルは半固定ボリュームでマニュアルに沿って調整済みです。むやみに本体のゲインを上げると動作レベルの関係でオーバードライブやSNが悪くなってしまいます。マイク入力やライン入力へのオーディオレベルをコントロールしてのご使用が好ましいです。
・CLIPのSWがありますがこれはIF段のクリスタルフィルターの後の信号をクリップするものです。オンにしますと了解度は上がりますが明らかにサイドが広がりますので注意が必要です。
・本エキサイターの出力計はDBM表示で表示最上段の23dbmフルスケールで約200mWの出力になります。
参考まで、アンバランスの出力をバランス出力に変換できるアダプターがアマゾンで売られています。15Vの+-の両極電源が必要です。2トーン信号はこのアダプターを介してライン入力へ接続しました。
以上古い機械でビンテージものであることをご理解いただき入札をご検討いただければ幸いです。
発送はゆうパックで着払いで2梱包。本体と冊子等分けて発送します。 本体の梱包は160サイズ、重量は30㎏以下を予定。
ノークレーム、ノーリターンでお願いいたします。
(2025年 4月 30日 1時 09分 追加)>IC780、IC731と同一周波数でほぼゼロインの状態でモニターIC731は間違いで正しくはIC7300です。