Web上で見慣れない回路のTriple Fuzzを見つけ、それに使っているHfeが500~1500のトランジスタ入手が難しかったので、トランジスタ2段直結増幅回路で置き替えて自作しました。その後、Hfe1200のトランジスタを入手し、それでもう一台自作したのでTriple Fuzzが不要になり出品します。
出品物はTriple Fuzz 165mmx70mmx25mm(画像1)と回路図(画像2)です。DC9Vで作動します。
元の回路は画像2の上の図で、下の図が自作したTriple Fuzzです。
回路構成は、In端子→エミッタフォロワー→トランジスタ2段直結→Fuzz→ダイオードクリップ→OUT端子。
2段直結とFuzzは切り離してあります。画像1ではクリップで繋いであります。
ダイオードクリップは外せる様にピン挿しです。
2段直結増幅回路を構成するトランジスタは手持ちのVHF帯用で、Hfeは数十程度です。余り性能が良いものではありません。トランジスタ直結2段のゲインは80ほどです。
2SC1129のエミッタから2SC1128のベースへ負帰還かける抵抗値が1KΩと異常に小さいですが、この段での大入力時のサチりをなるべく上下同じくする為には仕方がないのです。
Fuzz回路のゲインは10ほどです。2段直結と合わせるとInからOUTでゲインは800ほどですが、異常発振はありません。
歪ませる=Fuzzの程度は初段のエミッタ抵抗(ゲインボリューム)の分圧で調整します。普通のボリュームの回す方向と同じです。
聞こえる音の大きさはOUT端子の傍のボリュームで調整します。
Triple Fuzzで波形がどの様に歪むか?In端子に正弦波を入力し、OUT端子電圧をオシロスコープで見ました。
片振幅20mV入力し、ゲインボリュームを左回し切り=最小が画像3、90度右回しが画像4、さらに90度右回しが画像5、さらに90度右回し=最大が画像6です。
画像6の波形はかって自作したFuzz FaceやダイオードクリップのBoss distortion系では見られなかった不思議な波形です。
同じく、50mV入力が画像7-10です。
画像6の音を聞きますと、入力正弦波の1オクターブ高い音ともっと何倍か高い音が合わさってクリアに心地良く聞こえます。「Triple」と言う名前があるから3倍の音が多いかも。
エレキギターの音がどうなるか?下記URLで聞いて下さい。Fender stratocasterのアッパーピックアップの音で、6弦を低い方から順に弾いた音です。スピーカーの音をPCのマイクで録音しました。
https://drive.google.com/file/d/1BXRcHFGHQ7mltqUgDoQXDCDMwklOW03Y/view?usp=drive_link
ゲインボリュームのレベルは、左回し切り=最小、90度右回し、さらに90度右回し、さらに90度右回し=最大の4ケースです。
Triple Fuzzの説明文にある「sweet」「odd splatty」「nasty」がどんな音か分かりませんが、何となくゲイン最小が「sweet」、最大が「nasty」の様な気がします。
かって自作したFuzz FaceやダイオードクリップのBoss distortion系とは違った感じです。