【漢方専門薬剤師からの注意点】苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)は水証(水分代謝の異常)に用いる漢方薬で、胃内停水や尿の減少があり、水分がうまく代謝されず、気の上昇によって起こす症状に使用します。
気の上昇はのぼせやめまい、身体動揺感、心悸亢進、頭痛、神経症などを引き起こします。
苓桂朮甘湯を用いる人は、もともと気が上昇しやすいため、車酔いや冷えのぼせ、緊張して顔が赤くなりやすいなどの特徴があります。
気が上昇しやすく貧血気味などを伴う場合には人参当芍散(にんじんとうしゃくさん)を用います。
〓使用上の注意〓
次の人は服用しないでください。
生後3 ヵ月未満の乳児
相談すること
1. 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
1)医師の治療を受けている人
2)妊婦又は妊娠していると思われる人
3)高齢者
4)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
5)次の症状のある人 むくみ
6)次の診断を受けた人 高血圧、心臓病、腎臓病
2. 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
関係部位症状 皮膚発疹・発赤、かゆみ
まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けてください。
症状の名称症状 偽アルドステロン症、ミオパチー手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。
3. 1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
4. 長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
●保管及び取扱い上の注意●
1)直射日光の当たらない、湿気の少ない涼しい所に保管してください。
2)小児の手の届かない所に保管してください。
3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり、品質が変わることがあります。)
4)本剤は天然物を成分としていますので、製品により若干色調が異なることがありますが、効果には変わりありません。
5)分包剤で1 包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2 日以内に使用してください。
6)使用期限を過ぎた製品は服用しないでください。
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)【第2類医薬品】
【製造元】伸和製薬株式会社
【効能・効果】
体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの次の諸症:
立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏
【用法及び用量】
大人(15歳以上):1回4錠
5〜15歳迄:1回2錠
5歳未満は服用しないこと。
1日2回、食前又は食間に水又は白湯にて服用。
【成分】
本品1日量(8錠)中
「日局」ブクリョウ・・・ 3.0g
「日局」ビャクジュツ・・・ 1.5g
「日局」ケイヒ・・・ 2.0g
「日局」カンゾウ・・・ 1.0g
上記生薬より得た苓桂朮甘湯エキス(1/2量)1000mgを含みます。
なお、添加物としてクロスカルメロースNa、ステアリン酸Mg、タルク、無水ケイ酸、セルロースを含みます。